老後の不安
近年は、65歳まで働くという選択肢を選ぶ方も珍しくなくなりました。
とはいえ、60歳で退職する方も多く、還暦を迎える60歳からの人生を老後と呼ぶのが一般的なようです。
gooリサーチと日刊工業新聞が共同で行った老後の生活に関するアンケートによると、老後の不安では第二位の「健康面(55%)」に大きく差をつけて、「生活資金(85%)」が第一位という結果が出ています。
このアンケート結果は、65歳まで働くことを選ぶ方が増えている理由にもつながっていそうですね。
世界に注目される長寿の国日本。
平均寿命は、世界一の長さです。
仮に夫婦二人で85歳まで生きるとすると、老後は25年間という計算になりますね。
同じアンケートによると、老後1か月生活をするのに夫婦で40万円必要であるという結果が出ています。
ということは、1年間に(40万×12か月=)480万が必要であり、25年間で(480万×25年=)1億2千万という生活資金が必要であるという計算になるのです。
1億2千万・・・。
しかも、国民年金は65歳まで受給できないので(受給できる制度もありますが、年間の受給額が減ります)5年間は年金をあてにすることもできません。
厚生年金も支給開始年齢が引き上げられています。
必要資金を計算してみると、老後は健康面よりも生活資金が気になる方が多いのは、当然の結果と言えそうですね。
25年という数字は、前後するかもしれませんが資金を用意しなければならないのに間違いはなさそうです。
老後海外生活
老後の海外生活は、一度は憧れたことがあるという方が多いのではないでしょうか。
けれど、憧れの半面、移住してしまったら後戻りするのは難しいし、一歩を踏み出すには不安が・・・という方も多いはず!
確かに、言葉の問題や文化・気候の違いから食、トイレに至るまで、実際に住み始めてから後悔したという声も聞こえてきます。
ほとんどの方は、知人のいない土地での生活になるので、現地の友人ができるまでは孤独を感じることもあるでしょう。
また、現在健康であっても、医療や介護の問題などのことも考えてから行動しなければなりません。
技術の問題だけでなく、保険で補える範囲も国によって全く違います。
マイナスな面から先に挙げてしまいましたが、もちろん、物価の安さなどいいこともたくさんあります。
まずは、情報を多く集めましょう。
一言に海外生活といっても、どこで誰とどのように生活したいのかによって必要な資金やものが異なります。
まずは、簡単に理想を描いてみると絞りやすいですよ。
例えば、「気候が一年中暖かなところに、夫婦で月10万以内で生活したい」とか、「治安がよくて日本食が食べられるところに住みたい」などなど。
不安だけれども、まずは一歩を踏み出してから考えたいという方は、期間を限定したロングステイに挑戦してみることをおすすめします。
ロングステイは人気がありますが、理想だと思っていた国にロングステイをしてみたからこそ日本のよさに気づくというケースも多いようです。
老後資金 節約
老後生活の資金は、夫婦で25年暮らす設定にすると、少なく見積もっても5千万を超える金額が必要です。
目をそむけたくなる現実ですが、早いうちから備えなければならない事だけは確かですね。
少しでも多くの資金を老後に残すためには、運用で増やすことと同時に、家計の支出をおさえることが大切です。
すぐに思い浮かぶのは、コンセントを抜く、お風呂の残り湯で洗濯をする、タイムバーゲンを利用するなどの日常生活でできる節約でしょうか。
実は、支出を減らすには、毎月固定で出ていく費用を減らすと目に見えて効果があります。
例えば、自動車保険や生命保険の見直しです。
自動車保険は使い道によって、生命保険は人生のステージによって必要なプランが変わってきます。
ですから、定期的に見直してみる必要があります。
しばらく見直しを行っていなかった方は、ここの見直しをすることで支出を減らすことができる可能性があります。
また、ローンを繰り上げ返済し、金利の分を節約することも一つです。
一時的には老後のための貯蓄を減らすことになったとしても、長期的に見れば増やすことになります。
この繰り上げ返済が結構大きな金額になることもあるのです。
日常生活の中でコツコツと数万円分の節約をしようとしたら大変ですよね。
生活レベルを下げたり、細かいところまで気をつけたりしなければなりません。
それが、この保険の見直しや繰り上げ返済をするだけで、生活レベルを大幅に落とさなくても数万円の節約につながる可能性があるのです。